レチノールピールで美肌へとアプローチ

レチノールピールとはピーリング治療の一つです。皮膚の表皮の最表面には角質層がありますが、これを薬剤を用いて剥がすことで行う治療法をピーリングと言います。角質の除去によって肌のターンオーバーを正常化させることで、肌トラブルを防ぎ、美肌へと導いていく効果が期待できます。

レチノールピールの特徴は、レチノール誘導体と呼ばれる物質をナノカプセル化し、薬剤として用いていることです。アメリカではレチノイン酸と呼ばれる物質がニキビやシワに効果的な薬として使用されていますが、肌への刺激が強く赤みやかぶれなどがでるケースもありました。そこで、レチノイン酸の前段階物質であるレチノール誘導体をナノカプセル化することにより、刺激を抑えて安全性を高めながらも有効な効果が得られるように工夫されているのが大きな特徴です。

レチノールピール

レチノールは体内でレチノール、レチナール、レチニールの3つの物質に変化し、さらにレチナールがレチノイン酸に変化することで様々な効果を発揮します。期待できる効果の一つがシミやくすみの改善です。肌のターンオーバーが正常化することによりメラニンの排出が促され、シミやくすみに効果的です。さらに、コラーゲンの生成を活性化させることで、小じわを目立たなくしハリのある肌へとアプローチしていきます。フリーラジカルから肌を守る亜鉛やレチノールの働きを後押しするヒアルロン酸が配合されている場合もあり、総合的に肌をアンチエイジングし美肌へと導いていきます。

治療の流れとしては、まず洗顔してメイクを落とし、肌を診察できるようにしてカウンセリングを受けます。その後はピーリング剤を顔に塗布していけば施術は完了です。そのまま帰宅することができ、4~6時間経過したら水で洗顔します。治療から3日後から肌の皮がむけ始めて、1週間後には新しい肌へと生まれ変わります。施術は3~4週間に1回、合計で4~6回の施術が回数の目安です。副作用を抑えた治療法ですが肌に赤みが出る場合があり、妊娠中の方は受けられないなどの禁忌事項もあるので、しっかり医師に相談することが大切です。